映画「悪霊島」です。この映画作品は、比較的新しい作品です。なんと言っても、1981年です。
そのため、こちらの作品は、今までのキャスト。制作人と大きく異なっています。映画公開時のキャッチコピーが「鵺がなく夜は恐ろしい…」は、流行語大賞が無い時代だったものの子供心をがっちりキャッチしていました。恐らくですが、当時の子供はこの作品は見ていないことと思いますが…。
紹介内容です
映画の原作
映画も新しいのですが、原作小説も新しいです。横溝正史の長編推理小説として1979年から1980年に連載されたものとなります。
と言うわけで、最新原作をもとに映画化です。
しかも、横溝正史さんの最後の長編小説に位置づけられるもので、昭和40年代の瀬戸内を舞台にしています。島=瀬戸内海です!
映画キャスト
金田一耕助 (鹿賀丈史)
さすがに、これだけ金田一シリーズを見てくれば、違和感を感じてしまいますが、これまでの金田一耕助のイメージを引き継いでいる演技でした。
磯川警部 (室田日出男)
日和警部は、今は昔です。この作品では室田さん演じる磯川警部が出演です。いかつい容貌ですが、人なっこい印象でした。笑い狙いは、少な目です。
刑部大善 (佐分利信)
平家の血を引く島の名門当主です。横溝正史シリーズの常連で、この方の姿を見れば少し安心できます。
巴御寮人 (岩下志麻)
もはやイメージでは、どんな作品でも「極妻」に見えてしまいますが、どの作品にも共通しているのは、怖さでしょうか?特に最後に見せる表情は、言葉にしがたいものがあります。なお、この作品の映画監督が岩下さんのご主人だそうです。
越智竜平 (伊丹十三)
島の出身者にして、お金持ちです!島に対して複雑な思いをこじらせておられます。ちなみに、お金持ちの越智氏は、島を遊園地化することを目論んでいます。ディズニーランドもUSJも無い時代ですので、先見の明があったかもしれません。
真帆・片帆 (岸本加世子)
双子役です。さすがに最近の撮影だけあり、双子が同じ画面に出てきても、以前のように違和感はありません。さすが演技派です!双子の演技分けがすごいです。
吉太郎 (石橋蓮司)
さすが名優です!厚化粧も難なくこなされています。でも意外と似合うかも…。
角川春樹 (角川春樹)
違和感のある演技で、さりげなく登場です。冒頭のスタジオでセリフなしですが登場されています。
概要です
原作が新しいので、最近に起きた事象も織り込まれているようです。それが、ジョンレノン殺害事件です。これが影響したのか挿入歌にビートルズの曲を2曲使用されていたそうです。されていたと言うのも、使用権の期限切れが影響し、カバー曲を使用して、現在に至っています。そのため、現在視聴できるものは、カバーの方です。レットイットビーが流れるシーンでは、ぜひ原曲で聞いてみたいところです。
今回の舞台は、昭和42年の瀬戸内です。さすがに、戦後の風景はありません。でも、経済発展のさなかの様子です。それは瀬戸内の島にも流れてきた居ます。そこで、発生するのが連続殺人事件です。まっ、島の中で殺人事件が発生するので、密室殺人事件とも言えなくもなく、横溝シリーズでのトリックもふんだんに取り入れられています。
なお、この作品における事件の原因は「秘密を知った者の末路」になるのでしょうか?
映画あらすじ
昭和42年の瀬戸内海に浮かぶ小島が舞台です。金田一が広島に来る前に発生した2件の事件が島にも影響しています。最初の被害者の残した言葉が「鵺の鳴く夜は恐ろしい」です。劇中では、「鵺の鳴く晩は…」だった気もしますが、そこは気にせず!
島のお祭りで賑わうさなかに、島での惨劇が発生です。事もあろうに、越智氏に寄贈を受けた金の矢で神主がキューピット状態です。(不謹慎でした)
源平時代の因縁を受け続けている島には、いつも不気味な雰囲気が流れており、要所要所で「鵺?」が舞っています。
ラストは横溝シリーズの定番で決着です。
映画の展開現場
刑部島
ざっくっりとした範囲ですが、瀬戸内海に浮かぶ島です。人口減少に悩み、祭り開催時にはお金持ちの越智氏が旧島民に補助を出さないと人も集まらない状況です。しかし、この作品は横溝シリーズです。洞窟や森が存在している他、人口減を表している廃村まで有する島です。
刑部神社
刑部家が神主を務める島で由緒ある神社です。祭りが開催中です。
まとめ
最後に何ですが…、「鵺」とは、妖怪です。「平家物語」や「源平盛衰記」に登場する想像上の動物になります。作品中では、「ピーピー」と鳴く「トラツグミ」との説明がありましたが…、実際のところは何だったのでしょうか?私的には、映像から勝手に「カラス」の方言かと思っていました。余談でした!
金田一耕助が鹿賀丈史さんでかなり作品のイメージが変わるかと思いましたが、佐分利さんが登場していただけて、横溝シリーズを見た印象を持てました。それに、圧巻の演技の岩下志麻さんが作品を引き締めておられた感じです。
また、ラストの部分は、横溝シリーズに共通しているところがありながら、時代に即した描き方に変更されているように思えます。こちらの方が良いです!
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