大河ドラマ「光る君へ」第３８話　「まぶしき闇」闇は常に深く濃く、まぶしくて見ていられない？

２０２４年NHK大河ドラマ「光る君へ」１０月６日放送の第３８話です。

今回タイトルは「まぶしき闇」です。 この回の気になったところを紹介します。なお、主人公は現在「藤式部」ですが、以後「紫式部」と表記します。

今回の気になるポイントは、闇は誰の何？です。

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まぶしき闇　意味

「闇」の本来の使用法は、「暗い、光が薄い、暗がり、密かに、分別が無い、おろか」等になります。意外と意味の幅が広いです。

言葉の意味としては、「まぶしき≒明、闇≒暗」で、意味合いが相反しています。後半の「闇」が、比喩的に使用されていそうです。

一方、「まぶしき」→「まぶしい」は、「光が強くて目をあけていられない」です。ちなみに、「まぶしき」を品詞分解すれば「形容詞　文語連体形」となります。

今回のタイトル「まぶしき闇」の解釈の別れるところです。強引に解釈を分けます。

①「闇が暗すぎて目をあけていられない」

闇が濃くて見ていられない（見れない）状態でしょうか？

②「闇が明らかにされた」

本来目の当たりにならないものが、明らかにされた

③「闇が凄すぎてもはや　まぶしいぐらい」

闇が凄すぎて、称賛するほどひどい状態でしょうか？

「光る君へ」の舞台は京都です。悩みます。

始まりは、清少納言のバックドロップ！

この回の始まりは、清少納言と紫式部のアップからです。時代も場所も異ったところから見ていますが、少しハラハラです。

清少納言が「源氏物語」を持ち上げます。最大に上げて所で、後ろに落とします！一昔前の現代劇では、給湯室での出来事が演じられます。

今週のタイトルに当てはめると、②の意味合いでしょうか？

本来であれば、清少納言が紫式部に伝えても、悪くなることはあっても、良い影響が起きる要素の無い内容です。

清少納言の最後の悪あがき？ストレス解消？

伊周…

伊周が呪詛の世界へ…、行かれたようです。①の状況です。闇の呪詛を用いた伊周が、自ら闇の中のご様子です。父譲りの病気？

「まぶしき闇」は映像発表でした

行成、藤壺で敦康親王元服の調整

気になるのは、彰子中宮の一言「敦康親王はゆくゆくは天皇になられる」です。この言葉で彰子中宮の敦康親王に対する想いが想像できます。また、敦康親王が天皇への想いも計れます。

行成の仕事としては、元服の日程調整よりもこの事を道長に伝えるのが大事なお仕事です。しかし、闇が動き始めます。

敦成親王への呪詛ノ札が寝所下から発見です。

百舌彦が持参しました。呪詛の札ですので、高貴な人が手に触れると思いにくいです。でも、道長は平気で触ります。（札に念が込められていないのを知っている）

呪詛の札が見つかり、道長に届けられた時。朝日に照らされる道長です。「まぶしき闇」？見事に照らしだされています。もはや③以外のものではあり得ません。映像で正答発表です。

呪詛は伊周がしていますが、札は描かれていません。もちろんですが、縁者の人たちの仕業かもしれませんが、中宮や親王の寝所に忍び込むのが可能であれば、伊周の館にも更に可能です。

呪詛の札、犯人捜しを命じます

もはや、犯人・証拠探しでは無く、犯人と証拠をどうするかです。実行犯が主犯の人物と意図を知るのは、今も昔も難しいと思いますが、道長の期待に行成、素早く応えました。

伊周の様子を見に行く隆家

兄の様子を見に行く弟の隆家です。前回さりげなく公任から情報提供を受けています。道長は、伊周の様子を聞くにあたり、後に参内停止を解除されますが、問題無いと判断できる確信をしたものと思われます。

敦康親王の元服１

敦康親王の元服の日程が調整できないことに立腹の道長。陰陽で決める手はずです。しかし、当の敦康親王は帝へ日延べをお願いすると言います。

敦康親王の元服２

一条帝より敦康親王の元服の変更の願いがある。道長は改める約束をします。しかし、これが後の藤壺の放火に…。

敦康親王、伊周邸へ

一条天皇が敦康親王の望みを聞いたことに、今後の不安を覚えたようです。藤壺の放火を利用して伊周邸へ敦康親王を送ります。目的は、さらに伊周が自ら崩壊するための最後の一押しでしょうか？伊周の周囲に隆家は居ません。

伊周、道長邸へ

伊周の参内が出来る状態で無いことを隆家から知りながら、参内しなかった事を詰問する道長。伊周は最後の力を振り絞り全ての元凶、道長に恨み言です。伊周の最後の芯が折れたようです。

道長と紫式部「まぶしき闇」

伊周と道長の最後の様子を部屋の反対から見つめる紫式部。最初は状況把握が出来ない様子でしたが、道長自身が自らしたことを思っている時に紫式部と目が合います。

紫式部の目には、涙です。紫式部の期待していた夢では無いものに向かい始めている道長に気がついたのでしょうか？③を本編の最初と最後で描かれたように思います。

道長の駆け引き？

陣定での議決事項

首謀者の伊周は、証拠不十分な状態かと思いますが…。道長は、実行犯の処分を諮ると共に、伊周の処分も諮りました。非公式な情報が、この段階で公式な処分対象者に成っています。伊周の処分を誰も言い出さなかった事に道長は少し不満そう、そのため自ら言い出すことに…。

伊周処分、一条帝と

道長より、伊周の処分の三段論法です。死罪、官位はく奪、参内停止です。それでも、不満の一条帝「伊周は関わっていない…」。しかし、妥協をしないと、罰が重くなりそうです。道長「伊周のため…」。勝負がつきました。

臨時の除目で昇進

息子に権力継承の訓示をした道長。臨時に除目を開催し、実資や斉信らと共に息子頼道を揃って昇進させます。伊周の時と異なり、皆喜んでいます。一条帝は沈黙で承認です。

倫子との

道長の息子の婚儀についての相談です。道長の倫子への配慮？嫁に対する遠回しで、深い言葉です。なお、この様なことが出来るのは左大臣ぐらいに成れる方かと思います。頼道の婚儀の承認を倫子から貰えました。

敦康親王の元服３

敦康親王の元服の日の変更は、しぶしぶ了解はしたものの、ただでは折れません。敦康親王の元服の後の在所を決める権利を道長が得ています。さすがは左大臣です。倒れても受領よりも凄いです。

道長の手腕

道長の父兼家、長兄道隆が居ましたが、それらを上回る道長です。権力者の最大の難関、権力の継承です。

父は、花山天皇時の寛和の変の時、４人の子供たちにリスクを分散しましたが、道長は嫡子一人に託します。

兄は、その子供を単独で位を上げましたが、道長は現在の公卿の位を上げるのと同時に息子の位を上げています。

父や兄の経験や結果を反映した道長の手腕です。お見事です！

道長の嫡男、頼道初心者マーク？

偉大な権力者である道長を父に持つ息子頼道です。その状況を幸不幸では言い表せませんが、権力継承の準備を始めています。

実資には、その才能に付け入ろうとしますが、相手は数段上です。

源明子・俊賢には、息子の頼宗を通じて付け入ろうとしますが、明子の方が数段上です。まだまだ初心者マークですが、自覚を持った行動の始まりのようです。

一条帝の四納言（しなごん）と道長の関係

道長左大臣時の（後に言われる）一条天皇の四納言です。道長との関係を改めて。

藤原斉信（金田哲）

配役の印象もありますが、意外とこの方のみ大納言です。道長と最も仲が良かったとされている人物です。道長とは従兄弟関係。

源俊賢（本田大輔）

道長の第二嫡妻源明子の兄。権大納言。

藤原公任（町田啓太）

前の関白の嫡男。町田さんが演じており、そのため優雅さがありますが、権大納言です。

藤原行成（渡辺大知）

「光る君へ」では一番恵まれた配役です。三蹟の一人です。この時代に文字が綺麗と言うのは、代えがたい物と思われます。この方も権大納言です。

ちなみに藤原実資は…

実資は、右大臣の役職で上記４人の役付きです。

存在価値よりも利用価値

伊周の呪詛処分の後でも彰子中宮と一条天皇は仲睦まじいご様子です。一条帝は、敦康親王への想いを彰子中宮に問います。

彰子中宮は、「私にとって　敦康親王は闇を照らす光～」です。彰子中宮も敦康親王も共に存在価値よりも利用価値を考えられていた二人。同じ境遇の者として共に共感するところがあるようです。

今回のタイトルと真反対の存在です。それにしても、見事な回答です。第二子懐妊です。

利害関係者？癒着？

紫式部の父為時任官です。利害関係者と言うよりも癒着関係に思えます。既に度重なる配慮を紫式部の父と弟は享受しています。さらに娘にも…。紫式部と道長の関係を明らかにして欲しいのは、娘賢子だけではありません。

…、でも賢子の様子を見ているとすべて理解したうえでの言動にも見えます。末恐ろしい「あれ！」…。「はて？」です。

紫式部の文字

紫式部のもとに訪れる道長。紫式部の手元には「宿命、密通、不義、幸　不幸、出家」の文字が書かれた紙。これから書く物語と我が人生を重ねていたように想えます。

気になる事が…

「光る君へ」のオープニング曲での背景で書いておられる文字です。何と書かれているかが、私には分かりません。もしかして思うのは「光る君へ」を反対から見た文字？「源氏物語」の表の他に裏にも物語があるのを暗示でしょうか？

それにしても…

一条帝と彰子中宮の寝所や道長と倫子の寝所の囲いが気になります。どちらも広い館に住みながら、何故あのように狭い場所に区切っているのでしょう？時期的に寒いからでしょうか？その割に、火鉢は一切登場していませんが…。

まとめ

平安時代のお局の世界です。まさしく闇の中ですが、女よりも男の闇の方が…。

誰の支援もない一条天皇です。でもそのような中、定子皇后と彰子中宮からは絶大な信頼を得ています。

それにしても、次回タイトルが「とだえぬ絆」です。紫式部の言動が気になるところです。

※本ページの情報は２０２４年１０月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

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