2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」9月29日放送の第37話です。
今回タイトルは「波紋」です。 この回の気になったところを紹介します。
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波紋です。
ぼうっとして見ていたのではないのですが、「波紋」?波紋ですので同心円状に広がるイメージです。ストレートに感じさせるものが…。
同心円状から考えると、影響が広がり、良い面と悪い面の両方へ同じように広がったもの…。やはり「藤式部」であり、「源氏物語」でしょうか?
源氏物語の波紋
内容を今回の37話限定で考えます。
源倫子…
倫子、娘の表情の変化、そして一条天皇の寵愛、初孫…、全て「源氏物語」のお陰、母としては申し分ありません。しかし、道長の嫁としては、何とも言い難いです。初孫の祝宴の「五十日の儀」の出来事は引きずっている様子がありありと出ています。幸と不幸をもたらした「源氏物語」、しかも追い打ちの一条天皇への装飾本、お土産話です。
宮の宣旨
藤壺のお局様…、と思いきやまさか…。パワハラ・セクハラの元凶であり首謀者と思っていたのですが、今回装飾本造りに取り掛かる藤壺軍団、その時漏らした宮の宣旨の一言「美しい紙に書かれた文をいただきたいものでございます」周囲の取り巻き…。完全に逆パワハラ・セクハラです。私的には、この一件で宮の宣旨のファンになりました。もっともこの件は、宮の宣旨の自損事故的ではあるものの、「源氏物語」が引き起こした巻き込み事故でもあります。
彰子中宮の表情が豊かに
明らかな変化です。表情の変化、心と感情の変化を自分の中に閉じ込めることなく、表現できています。彰子中宮に対する不満の多くが、感情表現が無いところでした。また、一条天皇への「源氏物語」の贈り物。贈り物を受けた一条天皇も喜ぶとともに、道長・倫子夫妻も娘からのお願いをされた事自体が嬉しかったと思われます。
しかし、思ったことを口にするようになり、藤式部への要求がストレートです。他の女御たちへの配慮が…。しかし、道長の長女です。もちろん両親等への気遣いはあったと思いますが、圧倒的にされる側の方です。
道長と倫子、ご褒美
殿からのご褒美です。倫子が一言「皆で分けよ」…、彰子中宮は「紙は藤式部へ」…。倫子の「皆で」は?波紋が広がる前兆でしょうか?
道長もフォローすることなく「筆や硯も必要であろう」…、必要だったのは”フォロー”です!赤染衛門では、フォローできません、倫子の「皆で」の申し出の通り藤式部に「皆で分けます」の一言を期待したようです。
藤式部から能書家へ
波紋では無いですが、「源氏物語」と併せて、藤式部は”申し文”を添えたようです。もらった方も悪い印象は持たないでしょう。今後になりますが、父為時や賢子への出世や厚遇に繋がる波紋・布石の一つ?少なくとも行成は笑顔です。
彰子として、母として、
母として藤式部の里下がりを許します。しかし、彰子としては心寂しい…。藤式部に出仕依頼です。彰子中宮と藤式部、共依存でしょうか?
乙丸
無理な演技を要求です!
為時「泣くな乙丸」、藤式部「泣いた顔と笑った顔が同じ」…。乙丸としての努力が伝わるシーンですが、ひきつっているようにしか見えません!
藤式部の状況
「源氏物語」により、藤壺勤務です。さらに、彰子中宮の皇子誕生と、幸運が続いています。しかも、それらは「源氏物語」のお陰との認識を持たれています。女御の中では身分の低い藤式部ですが、その環境と彰子中宮の寵愛により、厚遇されています。お陰で、実家に下がっても、実家がみすぼらしく見えるほど、優雅な生活を送れています。
藤式部も少し有難迷惑?藤式部の表情には周囲の人への気遣いの表情は見て取れますが、彰子中宮には、少しうれしそうにも見えます。表舞台で活躍できるようになったことが、勝っているようです。
藤式部と賢子、「虎に翼」?
朝ドラの「虎に翼」に重なります。母の差支えで家計をやりくり、娘はその母に良い子を演じます。しかし、母の言動に私のための里下がりでは無い?失望です。それでも悲しい賢子です。
罪と罰
まさかドストエフスキー?貧困の実家、現実と理想を…。ここは、かつての宣孝との結婚と子供の父に関する”罪”、子供との距離に”罰”でしょうか?
それにしても、まひろと母”ちはや”との距離は兼家の次男道兼、藤式部と賢子との距離は三男道長が原因です。となれば、波紋は「兼家」?
物語と日本紀(にほんぎ)
物語の方が国史よりも優れていると言い切る藤式部の「源氏物語」に公卿も…。耳当たりの良いしたごごろが多い言葉よりも、耳障りでも本当のことを聞く喜びを感じているような一条天皇です。しかし、そこは一条天皇への忖度でしょうか?「源氏物語」の評価は上がっているようです。
伊周と道長の取り巻き
欲で動く悪い人が集まるのは、同じですが、上り調子と下り調子の違いでしょうか?幸運と悪運と言えばそれまでですが、「朱に交われば赤くなる」恨み言の中では、恨みが強くなります。
伊周昇進?
道長への双璧としての昇進でしょうか?それとも、実資が言う「ゆとり」?
そこは、道長ですので、「位打ち」でしょうか?図に乗らせる目的以外は考えにくい所です。これで、伊周の暴走が始まれば、その伊周の周辺共々一掃できます。
伊周と道長の差?
伊周の昇進により道長と同じ位です。しかし、伊周と道長の決定的な差があるのは、朝廷の決定事項に関わる人たちの味方の数でしょうか?本来であれば多数派工作が必要な時期ですが、道長は既に掌握済みです。伊周は実の弟さえ、心もとない状況です。位は同じでも、「多勢に無勢」です。
道長の「公任・斉信・行成」心強い仲間、さらに隆家にも手を伸ばしています。
まさかと思いますが…盗賊問題首謀者?
今回は、藤壺に盗賊が侵入です。藤壺と言えば、内裏の奥です。そのような場所に、侵入できるのは誰でしょうか?それに、その手口が粗いです。押し込んだ上に強盗です。しかも、女御の装束を追いはぎです。しかも、盗んだものを市中に置いていきます。何がしたかったのでしょうか?道長?
内裏内部への侵入の手助けは、していないと思いますが、押し込む場所をは教えることが可能です。
盗賊問題首謀者の目的は、道長が藤式部に語った「敦成親王は次の東宮 警護が手薄~」すべてはこの部分でしょうか?今後、警護を第1皇子よりも手厚くして、評判として次期東宮の流れを作りたい?
その過程で、盗賊が押し込む時間帯に起きているのは藤式部ぐらいである、あまよくば藤式部にも褒美(為時の昇進)が与えることが出来る。それとも野望を口にした道長の言葉の口止めでしょうか?
それにしても双寿丸は、何の役柄なのでしょうか?役人?
赤染衛門
これも微妙でした。「そうゆうことも分からないではないけれど」?赤染衛門の理解した内容が不明確です。確かに、京風と言えば京風ですが…。どのように理解されたのでしょうか?「お方様だけは傷つけないでくださいね」です。額面通り受け取るかが微妙です。
お方様が傷つけば、お方様の仕返しは相当きついので、藤式部が心配です。赤染衛門が藤式部の心配するのもあり得るような、今までの展開なのですが…。
賢子怒りの理由
藤式部がお召しにより土御門邸へ戻る場面。賢子「母上が嫡妻でなかったから…」。まさしく、藤式部がかって思っていた事です。賢子の父は誰かは、考えが分かれるところですが、母は間違いなく藤式部です。悲しいくらいに似ています。藤式部としても、賢子の言うところに想う事はただひとつ!「その通り!」
親心と子心が同心円状に離れていきます。
光る君への物語読みました!
ファーストサマーウイカさんが地で演技です。
あの言動は、かつて「枕草子」を藤式部に見せた時に言われた「定子皇后」の悪い面を描いては?の意趣返しのようです。
清少納言には、「源氏物語」自体が定子との綺麗な思い出を綴った「枕草子」に対する悪い面を描いている存在の他ならないような言い方です。一条天皇の記憶の定子を無くした面を考えるとうなずかないこともありません。
まとめ
今回は、「波紋」でした。私の印象では、同心円状に拡がると言うよりも良い事悪い事と反対方向にも広がるイメージです。
どちらにしても、一度落とした雫は止めることはできません。広がり続け、消えるのを待つ?さらに広げる?
確実なのは物語は広がり続けるところです。
※本ページの情報は2024年9月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
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