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「豊臣兄弟!」第33回「北庄城の別れ」タイトルの意味と感想

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第33回のあらすじです。

羽柴軍の圧倒的な兵力の前に勝家(山口馬木也)は敗走、市(宮﨑あおい)の待つ北庄城に籠城する。小一郎(仲野太賀)は降伏を促すべきと言うが、秀吉(池松壮亮)は勝家が降伏するなどありえないと一刀両断。利家(大東駿介)に先鋒を命じる。羽柴軍が北庄城を取り囲む中、市は茶々(井上 和)ら三姉妹を投降させ、自らは勝家と果てる覚悟を決める…。苦い戦ののち、大徳寺にこもっていた小一郎は、一人の茶人に出会う。

(NHK公式HP)

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  • 今回のタイトルエピソードを考える
  • NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の第33回「北庄城の別れ」について知りたい

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タイトルエピソードです

今回も数多くの別れが描かれていました。

1 秀吉 賤ヶ岳の戦い後、すぐに北庄城へ

秀吉は賤ヶ岳の後、間髪入れずに北庄城へ進軍です。自らの決意が揺るがぬうちに進みたかったようです。北庄城の決戦を経て初めて信長との別れが完結できるようでした。

2 前田利家の先鋒

前回の賤ヶ岳で秀吉軍に加わった利家です。今回の北庄城の戦いの先鋒とすることで、勝家との決別の意志を固めさせて形ように感じられました。

3 お市の娘、三人の受け入れ

上記の1と同様ですが、蜂須賀に娘だけの受け入れで良いのかの問いに、秀吉は「是非もない事」でした。信長との別れを自ら覚悟するため、お市との別れが必要なようです。

4 お市と娘

北庄城内での親子の別れです。お市と三人の娘。「守り刀」の意味を伝える母。「上様と浅井の血を絶やさぬこと」を伝える娘。血は争いえない親子です。「大坂城夏の陣」で二人の想いが結実するようです。

戦国時代は夫婦別姓です。このためか茶々の寧々へのあいさつは「浅井長政と市の娘」でした。

ちなみに、茶々と初は1歳差、茶々と江は4歳差です。

5 勝家とお市の別れ

信長への想いとお互いを想う気持ちで生きたお市と勝家。二人で自害の場面で、勝家「あらがいましょう」です。

二人仲良く手をつなぎ燃えている天守閣の最上階に登ります。二人だけの世界に登っていくようでした。

秀吉の武将を前に二人は天守閣から身を投げます。二人が現世でのしがらみから解放され、むしろ幸せそうにも見えた二人の最後でした。

二人が最後に目にした、少し雪の残る山の景色。雪に平穏を重ねたように思えます。

それに引き換え、秀吉軍は意気消沈です。

6 小一郎

少し前後しますが、北庄城が燃えている姿を見て静止する秀吉の言葉も聞かず北庄城へ向かう小一郎です。天守閣の最上階で勝家とお市の最後に間に合います。

前回、お市に問われた兄を支える覚悟。までできていない小一郎に何も言葉も策もありません。勝家の「これが戦じゃ」でした。

7 利家と秀吉

勝家に勝利を収めた秀吉の陣中。秀吉の勝どきの言葉に反応できていません。そのような中、利家が声を挙げます。共に大切な人との別れをした二人の勝どきでした。

8 場所は変わって、岐阜城の別れ

信長の次男信雄により三男信孝を自害させています。秀吉の手を汚さずに信長の血筋を一つ消去、過去の体制との別れが一つ進みました。

今回の疑問…

1 北庄城での二人、勝家とお市

賤ヶ岳での敗北の末、北庄城に戻る勝家に食事を出すお市。お市は、勝家に秀吉と違い「嘘が下手」と言います…。

私には、「本当のことが言えない勝家」と言うべきと思えます。

勝家も心の片隅には、自分が天下人と思う気持ちを「信長の忠臣」として押し殺したように思えます。さらにお市の存在も…、本当の事を言えないようにしていたお市の存在に感じています。

2 秀吉軍、北庄城の追手門まで

北庄城の正門まで押し寄せていた秀吉軍。そこを突破して初めて勝家軍の反撃を受けています。また、後半ですが、天守の中の勝家軍の守兵が居ません。賤ヶ岳での敗戦後、北庄城までついてきていた将兵は少なくなり、城を守る数が存在しなかったように思えます。

3 中川清秀、本当に裏切った?

北庄城の後での姫路城。史実と異なる描かれ方で話題の中川清秀さんの嫡男を厚遇する秀吉です。あくまでも今回のドラマの設定内で考えると疑問が…。

勝家と佐久間守政の軍団を二手に分ける目的で中川清秀は秀吉により裏切ったフリをした?相手に攻めてもらえるように欲していた秀吉、さらに相手の兵を二分にすることが出来れば勝率も上がります。もちろん、利家の裏切りも前提です。誤算は、利家が中川清秀を刺したことぐらいでしょうか?しかし、それも利家の覚悟を深める効果がありました。

その褒美を嫡男に与えた秀吉?

4 秀吉の真意?

1の内容とも重複しますが、秀吉がお市に勝家と結婚するように言いだした真意についてです。以下は長くなりますが現代の会社に例えています。

社長の信長が死に、社長の親族に継承を願うお市と筆頭部長の勝家。新任部長の秀吉は社長の座を狙います。それぞれの部下、蜂須賀課長や前田利家課長は上司の部長に社長になる事を望みます。信長の親族は、信長のようなカリスマ性がありません。新社長が親族では部長以下社員の苦労が目に見えています。誰もが望む新体制です。

お市の存在です。お市が付けば旧体制の維持になります。秀吉のズルいところでしょうか?上記今回の疑問の1にも繋がりますが、この真意をお市は感じ取っていたようにも思えます。さらに言えば勝家も。

天下を諦め、お市をとった勝家とお市を諦め、天下をとった秀吉。

5 小一郎…

大徳寺から姫路城に戻り秀吉に将来を語る小一郎です。今回のタイトルからしてここで、小一郎が今までの自分とお別れをして覚悟を決める…?

何か新たな逃げ道を考えたような…。「遠く、険しく、楽しめる道」を選択です。

しかし、秀吉と小一郎は月代(さかやき)を剃りあげています。上様カット?かも知れませんが。

今回のタイトルですので、月代の意味である兜をかぶる覚悟、目的のために誰を相手にしても戦う覚悟を改めて示した意味でしょうか。

番外 何故?北庄城?

前回の賤ヶ岳から今回の北庄城に渡り第32回と第33回でした。

清須会議で長浜城を得ていた柴田勝家です。なぜ北庄城にこだわったのでしょうか?

賤ヶ岳の戦いの年が稀に見る豪雪だったとしても、雪は降っています。それであれば、仮想敵国の秀吉に対峙するのであれば、長浜城が1年を通じて最適な城、他の反秀吉軍とも連携が取れると思うのですが…。 

見どころ

石田三成と黒田官兵衛

北庄城での三人の娘の受け入れ時です。守り刀を取り上げようとする石田三成。それを許した黒田官兵衛でした。すでに官僚的な石田三成が描かれています。それに比べて政治的な判断もできる黒田官兵衛。その差が…。

勝家とお市の別れ

タイトルエピソード5でも触れていますが、今回の最大の見どころでした。

まさに映画「明日に向かって撃て」のラストシーンと重なります。共通点は「時代の移り変わりとあらがった二人」。話を戻します!

すでに天守閣に登り切った二人。城を守る兵は居ません。城主たる勝家の必須条件は自ら命を絶つ、遺体を相手に渡さない。でしょうか?選択肢は多くありません。天守閣に登り燃え盛る城に階下に飛び込む。

信長のように遺体を適切に処理してくれる部下がいない現状において、選択肢が無かったように思われます。斬新な描き方でしたが、兵が居ない設定であれば、現実的に最適な最後でした。

また、信長に縛られていたように生きていた二人に、信長と同じ場所に行くことで解放されて様にも感じさせられたシーンでした。

「北庄城の別れ」感想

第33回「北庄城の別れ」でも、タイトルの「別れ」が幾重にも描かれた回でした。

賤ヶ岳の戦いで勝家に勝利した秀吉は、その勢いを止めることなく北庄城へ向かいます。

勝家が降伏する可能性を小一郎が考える一方で、秀吉は「勝家が降伏するなどありえない」と応え、過去の体制と別れを決める覚悟を出来ています。

そして前回まで勝家と行動をともにしていた前田利家を先鋒に命じます。

ここには、単純に北庄城を攻め落とすというだけではなく、利家自身にも勝家との決別を迫る意味があったように感じました。

勝家とお市の最後は、この回の最大の見どころでした。

勝家は天下を諦めるようにお市を選び、秀吉はお市を諦めるように天下を選んだようにも見えます。

この対比が、とても切なく感じられました。

勝家の「あらがいましょう」という言葉も印象的でした。すでに勝敗は決しています。お市が喜んだように見えたのは、兄信長の最後と同じように戦ってから最後を迎えること、嘘の言えない勝家の優しさを感じた瞬間のようです。お市が華やいでいました。

そして下層が燃え上がる北庄城の天守閣で、勝家とお市が最後を迎えます。

二人が手をつないで天守閣の最上階へ向かう姿は、戦国武将とその妻の最期というより、現世のしがらみから二人で離れていくようにも見えました。

すでに勝敗は決しています。それでも最後まで自分たちの生き方を貫こうとする二人の姿には、「現世との別れ」だけではなく、「過去との別れ」という意味も感じます。

燃える北庄城から二人が最後に見た山には、少し雪が残っていました。前田利家妻まつが言った「雪=平穏」を感じ、二人の最後に不思議な平穏を与えていたように感じます。

そのため、二人の最期は悲劇でありながら、どこか幸せそうにも見えました。

勝った側が必ずしも喜べない。これも今回の「別れ」を象徴していたように思います。

最終的に小一郎が選んだ「遠く、険しく、楽しめる道」は、これまでの小一郎とは違う人生の始まりなのかもしれません。

第33回の「北庄城の別れ」は、勝家とお市だけの別れではありません。

利家と勝家。

お市と三人の娘。

小一郎とこれまでの自分。

そして、信長の時代。

さまざまな別れが重なった回でした。

勝利した秀吉が天下へ近づく一方で、その道の途中には、かつてともに生きた人たちとの別れがあります。

そのため、第33回は秀吉の「勝利」を描いた回でありながら、むしろ勝利の代償を強く感じさせる回だったと思います。

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まとめ

第33回「北庄城の別れ」は、賤ヶ岳の戦いに勝利した秀吉が北庄城を攻め、勝家とお市が最後を迎えるまでが描かれました。

そして数多くの「別れ」です。人と時代、想い…。

そして、秀吉が信長の時代と決別し、新たな時代へ進んでいく別れです。

なかでも印象的だったのは、勝家とお市の最後でした。

燃え上がる天守閣を二人で登り、最後には手をつないで姿を消す二人は、戦国の争いから解放されていくようにも感じられました。

一方、勝利したはずの秀吉軍が意気消沈していたことも、第33回を象徴する場面だったと思います。

戦に勝つことは、必ずしも喜びだけをもたらすものではありません。

誰かの敗北の上に、新しい時代が築かれていきます。

そして、その現実を最も近くで感じたのが小一郎だったのではないでしょうか。

北庄城で勝家とお市の最期を目撃した小一郎は、大徳寺で一人の茶人と出会い、やがて秀吉のもとへ戻ります。

そこで語られた「遠く、険しく、楽しめる道」は、これから小一郎が歩む人生を象徴しているように感じます。

第33回は、勝家とお市の最期を描きながら、同時に小一郎が新しい人生へ踏み出す回でもありました。

そして秀吉にとっては、信長の時代から完全に離れ、天下へ向かう道を進み始めた重要な転換点です。

「北庄城の別れ」は、ひとつの戦が終わったという意味だけではありません。

人と人との別れ、過去との別れ、そして一つの時代との別れ。

第33回は、それぞれの登場人物が何かを失いながら、次の時代へ進んでいく姿が強く印象に残る回でした。

「豊臣兄弟!」前回はこちら

第32回「賤ヶ岳の決闘」

「豊臣兄弟!」次回はこちら

▶第34回「最強のライバル」タイトルの意味と感想

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▶ 大河ドラマ「豊臣兄弟!」どこで見れる?あらすじ・キャスト・各話感想・ゆかりの地まとめ

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