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大河ドラマ「光る君へ」第44話 「望月の夜」に満たされたのは紫式部の気持ち?

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2024年NHK大河ドラマ「光る君へ」11月17日放送の第44話です。 

今回タイトルは「望月の夜」です。 この回の気になったところを紹介します。

今回の気になるポイントは、道長は、何を満たして”望月”と思われました?

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主題「望月の夜」

「望月の夜」です。

今回、公卿を総動員して三条帝の譲位を達成しました。いわゆる、「一家三后」です。道長の娘が三代にわたり皇后の地位を得ました。さて、道長が何を満たして望月になったのでしょうか?

「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたる ことも なしと思へば」の解釈

結論です。この歌は、少なくとも「光る君へ」の中、第44話では、藤原頼長から紫式部へ向けたラブレターです。公的立場や娘の中宮の祝いの場を借りただけで、あくまでもラブレター。関係のない人が他人のラブレターを解釈しようとしても無理があります。道長がこの歌を詠んだ後の二人の様子はこの事を伝えようとしたものと思われます。

しかし、あえて、このラブレターを解釈するとすれば、「道長がこれまで望んできたことを実現するために、娘たちや歴代天皇、同僚たちから非難を受けながらも進んできた。かつて共に暮らそうと誓った紫式部と想っていた処遇とは、異なるものの土御門家で共に過ごせている。これが、道長の願い(我が世)で、紫式部望月)は、いつも共に居てくれた」でしょうか?私の解釈はともかく、紫式部の心だけは満たすことはできたようです。

道長の歌

道長がこれまでに歌を詠む機会は、何度か描かれてきました。しかし、道長の立場であれば事前に題を知ることも可能です。特に今回であれば、思い付きのようですが、事前に十分推敲してきた歌を披露と言う印象です。

道長と紫式部の様子

歌を詠むまでは特にそっけなかった紫式部、大体にして式典に遅刻は感心しません!上句を聞いた時に紫式部が急に反応します。歌を詠み終わると実資が「優美な歌」と評します。三后、倫子も今日の日を祝う歌と理解したようです。皆が唱和する中、二人はかつての想い出の空き家で過ごした時期に思いを馳せ、心を通じ合わせているようです。

「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の~」従来の解釈

今回のタイトル「この世をば~」ですが、従来の権力の絶頂期を歌った歌だとするのであれば、今回の「光る君へ」では、今回わざわざ映像を挟みん混んだシーンが浮かびます。後一条天皇即位の夜、土御門邸で話をする二人。藤原 穆子と娘倫子…、全てを手に入れたと思われる道長でさえも既に手に入れています。藤原 穆子か娘倫子がこの歌を詠んでいれば、従来通りの解釈になりそうです。

行成から実資に?

今まで天皇の側に仕え、道長の意を汲んできた行成でしたが、今回は実資でしょうか?前回は息子の昇進を反故にされ、三条帝の味方にならない事を決めていた実資です。三条帝の御簾を上げ、語り掛ける実資です。味方にならないと決めた前回、三条帝に「そなたはいつの朕の忠臣」とまで言葉をもらいます。

実資の譲位の条件「三条帝の息子を東宮にする」です。

今までも、先帝の子が東宮になるのを先例として続けていましたので、特段普通の事に思えます。それを譲位の条件にするには…。道長の意向を受けての言動と推察しています。三条帝の公務継続に支障があるのは、明白です。道長にどの程度協力するかは不明ですが、少なくとも三条帝の譲位を進める方策に異議は無かったものと思われます。実資にとって、三条帝からも道長からも感謝されることに満足してかも知れません。

それにしても、大宰府への異動を願い出た行成は、今回は全く宮廷工作に関わらなかった様子です。もっとも行成には三条帝との関りがうすかったようでしたが…。

中宮を祝う会

実資は、道長の視線で近寄り、盃を参列者に回します。そして、道長の歌の返しの歌を所望されます。道長としては、事前用意(推測です)した歌の披露です。返しの歌を実資に所望すれば、どうするのかも事前に考えていたと思います。実資は、有職故実に通じた人物と評される人。このような場合の対応は逆に想像しやすいです。道長の期待する返しの歌こそ「みんなで唱和」のような気がします。

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三条帝の最後の抵抗?

譲位を迫る公卿たち

帝の回答は、「道長に言っておく」でした。聞こえないふりです。自分自身の弱点を強みに変えておられます。ナレーションで「次なる対抗策」と言われ、「一つ目の対抗策」確定となります。現在男性の嫁への対抗策の原点でしょうか?

三条帝内親王を頼道へ

三条帝から内親王を頼道の嫡男にと言葉がありました。確かに本来であれば嬉しい言葉です。しかし、道長にとってそんな先の話よりも今が問題でした。

準摂政?

三条帝から道長に提示された役割が不明ですが、摂政みたいな役割のです。与えられた権力で政に挑むか、手に入れた権力で政に挑むのか?もはや手に入れるものが近い道長には、迷う余地もありません。

今週の紫式部

先週に引き続き紫式部、最初から最後まで、主役感が…。このままでは、最終回のタイトルが「御堂関白記」になりそうなくらい道長の主役感が増しています。どこか、終活をし始めているような紫式部。以降での存在感が増すことを願っています。

道長へ引継ぎの勧め

公職の辞任を告げる道長、まだ早いと答える紫式部。望んだ夢の引継ぎを願う紫式部でした。しかし、次週予告と考え合わせると、息子に引き継ぐのは「まだ早い」と思っているのは道長?

倫子、物語に願う事?

道長と紫式部の会話の終盤、登場する倫子です。一応、道長に嫌味を言いつつ、去り行く道長を他所に紫式部へ頼み事です。物語に道長を登場させてほしい。倫子の本音は?いままで「光る君へ」を見ていて違和感を感じた「源氏物語」の作者にこれから先を聞くシーン。

倫子としても紫式部へ道長の事を表立って聞くことはプライド的に憚れるのでしょう。しかし、物語の登場人物としての道長として聞くことが可能になります。道長への面目も保てます。

「この世をば~」は、誰の作?

道長作です。でも、代作の可能性もあります。昔、紫式部がまひろの頃、歌の代作を家業のようにしていました。本来であれば、紫式部が代作しても問題無いかと思いますが、「光る君へ」では、それは無さそうです。

残るは、和泉式部?口が軽そうです。口が堅く、歌が詠める人物…、赤染衛門か藤原行成ぐらいでしょうか?行成であれば、大宰府に行かせず、手元に置いておいた理由の一つかもしれません。

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道長が心配です!

三条帝内親王の婚礼を断る頼道

三条帝の対抗策としての内親王と嫡男頼道の婚礼です。先週、頼道の側室話が描かれたのが、脈略を感じれなく不自然に感じましたが、今週のネタフリでした。もし、頼道が婚礼を受けるどころか、望んだ場合…、道長窮地です。三条帝の期間が延びてしまいます。それとも、頼道の政治判断の部分もあったのでしょうか?いずれにしても、道長にすれば幸運でした。

何故彰子に相談?

道長、三条帝の内親王の件を彰子に相談しに行きます。何故彰子に相談に?紫式部に聞きに行ったが、急ぎだったために人目を忍んで紫式部に会いに行けなかった?

頼道の父?

今週を見ていて、最大の心配が出来ました。頼道は倫子の子ですが、道長との子なのでしょうか?道長とも倫子とも似ていない部分を感じます。賢子のように倫子と誰かとの子?性格的には行成?

道長と公卿の軋轢?

人臣位を極めた道長。地位も権力も名誉もすべて手に入れたように見えます。陣の定めの前の偉い人会議では、反対意見が出ます。あれだけ頼りなさそうに見えた藤原顕光も怒りをあらわです。顕光の変化は、東宮に娘が嫁いでいる事にも関係していそうです。いずれにしても、全てを持っていては、逆に何も出来なさそうです。公任にも諫言を受けます。地位や名誉を捨て、権力だけ残す?摂関政治の絶頂期と言うよりも、院政のような予感です。

藤原 威子、後一条天皇の中宮へ

頼道の四女が彰子太后皇后の息子と結婚です。それを決めたのは、道長の息子頼道が摂政に就任した後の祝いの宴の場です。本来であれば、それを決める役割は道長であるべきです。少しでも頼道のやり易さを考えるのであれば、そう思うのですが…。道長の父兼家であれば、そうしていたと思います。しかし、あのような場で言いだすところを考えれば、道長の子供のような気もします。

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それでも気になる闇落ちの件

「光る君へ」の脚本家大石静さんがインタビューで答えられた「道長は闇落ちしない」宣言ですが、世の女性に問いたいです。

もし、道長があなたの父であれば、許せるでしょうか?今回の三女は約10歳年下の相手と結婚です。これだけであれば、若い男性とと思われる方もおられるかもしれんせんが、相手は姉の息子です。次女に至っては18歳年上で、父が譲位を迫る三条帝です。

このような結婚を決める父を「闇落ち」していないと言えるでしょうか?完全に落ち切っていると思うのですが…。

話は変わりますが…

藤原 妍子と三条帝の内親王が今回登場です。可愛い!子役に定評のあるNHKですが、思わず抱っこしたくなる可愛さでした。

まとめ

「望月の夜」でした。今回は、有名な歌を連想させるタイトルでした。しかし、やはり印象に強く残ったのは、「藤原 穆子と娘倫子」です。文字通り、全てを手に入れています。結論としては、子供を産むのは母親だけです。母親こそ、最高権力者?

「望月の夜」であの有名な歌がどのように描かれるのかを楽しみにしていました。私の解釈では、描かれたのは二人だけの世界です。昔、夢を語りあった空家の月の姿で、二人だけの世界。そこには、政治も権力も無い、寒々とした中にも凛とした姿の月。満月が敗れた屋根から覗いています。現実は屋根のようですが、理想の月は輝いています。

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大河ドラマ 光る君へ どこで見れる 平安時代の平安京を舞台に描かれています

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